私は61歳からWebライターを始め、3年8か月になるシニアです。
在宅でできる仕事「Webライター」、なんかカッコいい響きが気に入り、インターネットで検索したり書籍を購入したり、ライターとして活動すべく、情報を収集しました。とにかく、シニアでも稼げる、頑張れば月10万は稼げるという謳い文句の記事を見つけては、老後の安定した収入を見込んで、勉強に励んでいました…独学で。
しかし、40年間社会人として、それなりの文章表現でビジネスに生かしてきたという自負は、見事に打ち砕かれました。自分の文章作成スキルは、クラウドソーシングでも十分生かせると勢い込んで、クラウドワークスとランサーズに登録しましたが、最初は見事に初心を打ち砕かれました。
今回は、初心者ライターのシニアが「もう辞めようか」と悩みながら、幾度も案件チャレンジしたリアルな日々を紹介します。私の経験がシニア世代でWebライターに挑戦する人のお役に立てれば幸いです。
勢い込んで案件に応募するも、撃沈の日々
勢い込んで募集されている案件に応募するも、撃沈の日々が待っていました。撃沈というのは、自分が気になる案件に応募(提案)しても、全く採用されなかったいう意味です。
ビジネス経験が長く、文章作成が得意、メールでのやり取りにも自信があった私にとって、苦悩の日々でした。
案件は豊富にあるが提案がまったく通らない
案件は豊富にありますが、いくら提案文を書いて応募しても、まったく通りません。
初めは1日に5件、募集文にある内容をよく確認しながら提案文を書き、応募してもクライアントから何の連絡もなし。今は我慢の時と自分に言い聞かせ、提案文を吟味しながら、応募してもクライアントからの返事はありません。
簡単に案件が取れるだろうという甘い考えを初心者は捨てる必要があります。
ライティング実績がなければ初心者扱いになる
ライター初心者は、ライティング実績がないため、初心者扱いになります。
経験が豊富なシニアであっても、ライティング実績がないと、興味を持った案件に応募しても、ほぼ100%提案は通りません。ブログを書いている人はそれなりにアピールできますが、ライティング実績がなく、ブログもしていない人にはアピールできるものがありません。
ブログで記事を作るか、テーマを決めて記事を書いてみるか、とにかく実績を作ることが採用される決め手の一つです。
知らないツールが多い
クライアントの募集文を見ると、今まで知らない言葉のツールが多く、使い方も分かりません。
ただ、ワードで記事を書いて提出するだけで報酬がもらえる、そのような簡単な仕事ではありませんでした。Googleドキュメント、Googleスプレッドシート、コピペチェックツール、チャットワーク、????でした。
知らないツールが多いため、受注できても大丈夫かなという心配がありました。(受注できていないのに…)
独り言が増えていく
パソコンで仕事をしていると、独り言が自然に増えていきます。
案件が通らない日々が続くと、なぜ?という負のループが連鎖し、「疲れるわ」「なんでこの人が通って、俺が通らないんだ」とかパソコンに向かって独り言をつぶやいていたようでした。
対話できるパソコンが欲しいと思うようになりました。
パソコンの前に座るのが苦痛になる
少しずつ、パソコンの前に座るのが苦痛になっていく感覚が増えました。
提案文を1日5件も書いていると、コピーの内容でも良いかなって思うようになります。コピー文を使いまわすのはダメということは分かっていましたが、「どうせ通らないだろうけど、とりあえず応募件数を増やす」という自己満足の世界に入ります。
こうなるとただの単純作業です。毎日、パソコンを開いて溜息をつき、またコピー提案するという、時間だけが過ぎていく日々でした。
もう辞めようかな…
もうWebライター辞めようかな、他に在宅ワークないかなという考えになっていきます。案件を受けたこともないのに…。
Webライターとして稼ぎたいと思い、活動を始めてから1か月ほど経ったころです。ほぼ毎日、提案文を作り応募する、でもクライアントからの連絡はなし。お断りメールが来るだけでも有難いですが、半数以上のクライアントはメールを返信はしてこないため、まだ期待を持っている自分がいました。
せめて応募しているライターにはメールの返信くらいしてもいいのにと…。このような葛藤が続き、もう辞めようかな…と思っていました。
初めて届いた、クライアントからの1件のメール
ブログで実績を積んで、改めて案件に応募しようと思った矢先、あるクライアントから1件のメールが届きました。ブログ記事のライティング案件でした。
文字単価0.1円、1記事3,000文字を5記事執筆、納品するという案件です。5日以内に1記事納品、すべて納品しても、1,500円の報酬です。さらに、納品するたびに「文章が表現が固い」「内容が薄い」など修正の繰り返し、ほぼ毎日修正を繰り返す日々でした。
しかも、すべてタイトルから構成作成、執筆いう依頼であったため、かかった時間は約140時間、時給にして11円。これじゃ、続けるのは無理だなと感じました。
Webライターとして続けようと思った1件の受注
もう無理かなと思っていた矢先、次にまた1件、クライアントから契約依頼のメールが届きました。職場の人間関係に関する記事作成依頼です。
その依頼内容がWordpressに直接執筆し、下書き保存で提出するという内容でした。まだ、記事作成も慣れていない私にとって、ハードルが高い案件です。クライアントには、Wordpressには不慣れなため、教えていただれば契約しますという内容で受注しました。
文字単価0.7円で3,000文字を1記事、タイトルから構成、執筆まで担当する内容でしたが、親切丁寧にWordpressの使い方や文章表現の仕方を教えていただき、Webライターの初心者の私にとって大変参考になった案件でした。
この案件がWebライターを続ける気持ちを思い出した仕事でした。
いつか良いクライアントに出会える
いつか良いクライアントに出会える、そう信じて続けることが大切です。
クラウドソーシングはお互いに顔が見えないため、文章によるコミュニケーションが大切になります。特に初心者のライターは、使い捨てライターといえるほど、初めは安い単価で受注することが多いでしょう。
ただし、いつまでも安い単価の案件では時給が低いだけで、自身の成長にはつながりません。一時は諦めかけたWebライターという仕事ですが、いつか良いクライアントとも出会えることを信じる気持ちを持ち続けることも大切だと気づいた一件でした。
まとめ
Webライターという仕事は孤独です。時折面談がある案件もありますが、メールによるやり取りが大多数です。
だからこそ、シニアのWebライターは自分の経験や実績を過信することなく、募集文にある内容に沿った提案を続け、受注すれば丁寧なやり取りに努めることが大切です。
私は一時は諦めかけましたが、いつかは良いクライアントと仕事ができると信じて、ライターの勉強を続けながら、執筆に磨きをかけることが安定した受注につながります。
次回は、Webライターとして歩み始めてから気をつけたこと、注意することを紹介しますので、よろしくお願いいたします。
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